筋性斜頸

『赤ちゃんの首が同じ方向に傾いている!』

生まれたての赤ちゃんの首が一方に傾いたまま、反対側には向かない状態を斜頚と呼びます。この斜頚には、子宮内での胎位が原因で起こる、向き癖による斜頚と、胸鎖乳突筋のしこりによる筋性斜頚があります。この両者を混同しないようにすることが重要です。 向き癖による斜頚は、首が右あるいは左に傾いたまま反対側を向きませんが、他動的に動かすと反対側に向けることが容易にできます。また首が向いている方向と反対側の股関節に開排制限(股関節の開く角度の制限)が見られることが多いです。

一方、筋性斜頚は他動的に首を動かしても、反対側に向けることが困難です。通常は右か左のどちらかの胸鎖乳突筋にこぶのようなしこりを触れ、首はしこりのある側に傾き、しこりのない方に回旋しています。首にしこりを触れ、このような特徴的な首の傾くパターンが見られれば、診断は容易です。まれに首のしこりのみで、首の動きの制限が全く見られないことがありますが、このような場合、斜頚以外の疾患、すなわち頚部のリンパ節腫脹や頚部腫瘍(甲状腺腫瘍など)を疑う必要があります。 筋性斜頚と診断されれば、治療は特に必要ありません。何もしなくても90%以上で自然治癒します。

まれに斜頚が1歳前後まで改善されず、胸鎖乳突筋のつっぱりが残存することがあります。このような時は手術治療の適応となります。 手術はつっぱった胸鎖乳突筋の腱様部分を切離(一部切除)します。首のしわに沿って切開しますので、通常手術痕は目立ちません。術後の首の安静のため4-5日の入院が必要です。退院後はしばらく頚椎カラーで固定します。

この疾患の治療で最もよくないことは無理なマッサージ(マニピュレーション)です。かつてはこのような方法が推奨されていた時代がありましたが、これはかえって瘢痕を作ってしまい、手術をしなければならなくなる例が増えてしまいます。すなわち「百害あって一利なし」です。 装具療法を薦められることもありますが、有効とする根拠がありませんので、わたしは筋性斜頚に装具を使ったことはありません。

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