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弾撥指(ばね指)

弾撥指(ばね指)

指のPIP関節(いわゆる第2関節、母指〈親指〉ではIP関節〈第1関節〉)が曲がったままで伸ばせないか、無理に伸ばすとパチンといって急に伸びる(弾撥現象)状態をいいます。痛みを伴う場合とない場合があります。

多くは母指(親指)におこりますが、他の指にもおこることがあります。 成人では、狭窄性腱鞘炎といって使いすぎなどで炎症が起こり、指を曲げる屈筋腱の通る腱鞘が肥厚して、腱の滑りが悪くなることが原因になっています。 この場合は、初めに指の付け根が腫れたり痛みを伴ったりします。 安静を保ったり、消炎鎮痛剤の内服をしたりすることで炎症がおさまれば治ることがあります。弾撥現象があったり、頑固な疼痛を伴う場合には、副腎皮質ホルモン(ステロイド)入りの局麻剤を腱鞘内に注射します。ほとんどの場合はこれで改善します。

しかし、注射を2、3回行っても改善しない場合や、再発を繰り返す場合には、手術を行います。手術は局所麻酔下に、肥厚した腱鞘を切開する方法です。 入院の必要はなく、皮膚切開から縫合まで15分足らずで出来ます。 約1週間から10日後に外来で抜糸します。

小児にも成人と同様のばね指がありますが、原因は全く異なります。屈筋腱の一部が瘤状に膨らんでおり、これが原因になっています。なぜ、このようになるのかは不明です。 成人の場合のような炎症によるものではありませんので、消炎鎮痛剤や、注射は全く効果がありません。勿論、腫瘤をマッサージすることも意味がありません。 成長と共に、約半数は自然治癒するといわれているため、母指の場合にはしばらく経過観察します。小児では母指が多少曲がっていても生活上の不便がないからです。母指以外の場合には、生活上の不自由がありますので、その程度によっては早期に手術を行います。母指の場合でも、長期間曲がったままである場合、また早期にこの状態を解決されることを望まれる場合には、手術を行います。 手術は成人と同様に腱鞘を切開するだけですが、局所麻酔では手術中安静をとれないので、全身麻酔で行います。

したがって、2、3日の入院が必要です。 術後は成人の場合と同様に、約1週間から10日後に外来で抜糸します。 手術創(傷)は掌側になりますが、抜糸後ほとんど目立つことはありません。