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スポーツ障害

スポーツ障害

近年スポーツ人口の増加、および低年齢化に伴い、スポーツ障害(あるいはスポーツ外傷)が増加してきております。スポーツ障害で大切なことは予防および早期発見です。自己判断で無理をせずに、早い目に適切な医療機関を受診することをお奨めします。

予防について

「たかが突き指」と侮っていると一生指が正しく動かなくなってしまうことも多いのがこの突き指です。突き指と一言で言っても軽い捻挫から靭帯断裂、あるいは骨折に至ることもあるのです。最も大切なことは早期の正しい診断です。病態によって治療法は変わってきますので、適当に引っ張ってテーピングをするだけで放置することは止めてください。

マレットフィンガー(末節骨骨折)

突き指により最も指先の関節(DIP関節)を伸ばす腱が切れたもの、あるいは腱が末節骨の腱の付着部ごと剥離したものをマレットフィンガーと呼びます。この損傷を起こしますと指の第一関節が曲がったままの状態になりマレット(槌)のような形に見えるのでこのように呼ばれています。この損傷は放置されてしまうことが大変多いのですが、早期に正しく診断すれば簡単な手術(写真のようにピンを通すだけです)で完全に治癒しますので、受傷後早期に手の外科専門の医療機関を訪れることが非常に重要です。

レントゲン写真1
レントゲン写真2

掌側板の損傷

突き指で指の第2関節(PIP関節)に無理な伸展力がかかると起りやすいのがこの損傷です。放置されるとなかなか腫れがひかないばかりか、関節の不安定性を残してしまうおそれもあります。早期に適切に診断して、正しいポジションでシーネ固定をすれば問題なく治癒します。

レントゲン写真3

骨端離解

成長期の小児の場合、成長軟骨帯での離解を起こすことがあります。早期に正しく診断し、ずれがあれば整復を行なうことが必須です。正しい治療が行なわれず放置されると指が曲がって治ってしまうだけでなく、以後の成長が障害され変形の増悪も考えられますので注意が必要です。

レントゲン写真4

足関節捻挫

足首の捻挫も頻度が高く、しかも甘く見られがちな外傷です。捻挫も軽いものから靭帯が完全に断裂し足首がぐらぐらになってしまうものまでさまざまですが、たいていは放置されるか、簡単なシーネ固定のみで終わってしまいます。しかし、靭帯の断裂が重度であれば初期にきちんとギプス固定をして断裂した靭帯の両端が正しい位置で癒合するようにしなければ、中途半端な癒合のしかたをしてしまい、その部分が弱点となり捻挫を繰り返すようになってしまいます。このような場合、最終的に靭帯再建術といった大きな手術が必要となってしまいます。初期に1か月くらい我慢してしっかりギプス固定をすれば何事もなく治ってしまう捻挫が、大きな傷跡を残し1年以上ふいにしてしまうような悲しいことになってしまうわけです。 また小児の場合は靭帯の付着部で剥離骨折をおこし、それがレントゲンで非常に見にくいために見逃されてしまい、きっちりとギプス固定をしないと骨がはがれたままになってしまうこともあり、注意が必要です。

オスグッドシュラッター病

この聞き慣れない病名は成長期特有の状態で、必ずしも病気ではありません。膝のお皿の骨(膝蓋骨)のやや下方に骨が出っ張っている部分がありますが、そこを非常に痛がります。この部分は膝蓋腱の脛骨への付着部で膝を伸ばす筋肉が作用する場所です。男子で13歳、女子で11歳頃には大きな力が作用する割にはこの部分が成長軟骨のため比較的弱く、非常にストレスがかかります。成長軟骨が完全に成人の骨に置き換わってしまえばこの症状は消失しますので限られた期間にしか見られない疾患ですが、痛い期間に無理をすると稀に成長軟骨が剥離して遊離した骨となり痛みがずっと続くことになる場合があります。

野球肩

野球などの投球動作を伴うスポーツにおいて肩をいためることがよくあります。最もよく見られるのは関節唇損傷(Bankart Lesion)で、関節を安定化させるための機構が破綻することで投球時の違和感や痛みを起こします。 また、成長期の小中学生などでは肩の付近の成長軟骨がまだ残っていますので、時に成長軟骨の離解をおこすことがあります。これはリトルリーグショルダーと呼ばれ、投球をしばらく中断することが必要です。この損傷は意外と知られていないため見逃されて無理な投球を続けてしまうことがあり、注意が必要です。左の写真がリトルリーグショルダーの状態です。右の健常側と比較すると成長軟骨帯が広がっているのがおわかりになると思います。

野球肘

野球肘は使い過ぎによるスポーツ障害で最も有名なものでしょう。最近はこの障害に対する意識も徐々に高まり、コーチやトレーナーが投球数を適切に指導するようになってきておりますが、今なおひどい末期の野球肘に遭遇することがあります。 この障害は使い過ぎによるものなので予防が最も重要となります。一度高度な変形をきたしてしまうと完全に治療することは非常に困難です。

レントゲン写真5
レントゲン写真6

<担当医の主なスポーツ歴>

  • ラグビー(高校時代キャプテン・大学時代副キャプテン・社会人7人制)
  • アメフト(クォーターバック・キッカー)
  • 空手 3段(松濤館)
  • キックボクシング
  • サッカー(中学生 ゴールキーパー・キャプテン)
  • 水泳(中学生)
  • 中国拳法(小学生・中学生)
  • 合気道(小学生・中学生)
  • ロードバイク